8回目の月命日(3)
お墓から帰る途中、夕日がものすごく綺麗だった。
数年前、彼と同じような場所で夕日をみたことを思い出す。
懐かしい。
こんな感情すら知らなかったあの頃。
少しセンチメンタルになってしまった。
アパートに帰る途中で夕食の買い物をする。
夕食は今回も最後の最後まで悩んだ。
結局、鶏肉の甘酢煮とホウレン草の胡麻和えを作った。
昼、夜と和食っぽくなってしまったけどまあいいか。
味はそこそこだと思いたい。
そういえば国道を走っている時、花火が上がっているのが見えた。
方向からして彼の住んでいた街。
今日だったんだ、知らなかった。
花火大会・・・彼ともよく行っていたなぁ。
去年も遠目からだけど花火をみたしな。
今も彼がいたら一緒に見に行っていたかもしれない。
でも今日も一緒にいたと信じたい!!
そしてあの花火は彼からの贈り物だと思いたい。
かなり図々しいけれど。
8回目の月命日もゆったりと落ち着いて過ごすことができた。
危惧していた堕ち込みもなかった。
今は感情が麻痺していて、これからくるのかもしれないけれど。
とりあえず明日からはまた現実と向き合わなくちゃいけない。
仕事も最近、結構佳境。
夢に出てきて欲しいな。
力を貸してね、○○!