いつかあなたに逢いたい

2015年12月に6年付き合っていた最愛の彼を喪いました。
正直どう生きていったら良いのかわからないまま・・・今を過ごしています。

本当にいない?

本当に彼はいないんだろうか?

時々、本気でそう思ってしまうことがある。


彼が病院に運び込まれて対面した日のこと。

主治医の先生から病状説明を受けた時間。

彼の心臓が鼓動を止めた瞬間。

彼の最期の顔。そして心臓が動いていない身体の独特の冷たさ。

彼のお通夜。葬式。そしてお骨を拾ったこと。

全部私の記憶にある。

私の人生の中であれより異常な数日間はなかった。


でもそれ以上に鮮明に蘇るのが彼との6年間の想い出。

彼の笑顔、ちょっと困った顔、照れた顔。

「ナナドゴブ」って呼ぶ優しい声。「愛してる」って言ってくれた声。

手の感触。抱きしめられた時のぬくもり。

彼のちょっとしたクセ、仕草。

もちろん今でも覚えてる。

あの異常な数日間より、こちらの方が簡単に思い出せる。


だからこそ、錯覚してしまう。

あの異常な数日間は夢で、本当は彼は普通に生きてるんじゃないか?

6年間でいろいろな姿を見せてくれた彼が、あの数日間で全部消えるわけがない。

もう2度と会えないなんてことはない。

いつかあの笑顔も見れるし、声も聞けるんじゃないか。


そんなことを思ってアパートに帰ると彼の遺品がある。

それを見ると、「あぁ、やっぱりいないんだ。」と一気に現実に引き戻される。

私のアパートに置いてある遺品は、本来彼のアパートにあったものだから。

多分その遺品がなかったら、私はフラッと彼のアパートだった所へ行ってしまうだろう。


彼がいないことをきちんと認識して、受け容れることができる日は来るんだろうか・・・心配だ。

私の願望がみせた夢

今朝方、夢を見た。

久しぶりに彼が出てくる夢を。


実家の私の部屋の布団で彼が寝ている。

私は驚いて「○○(彼の本名)・・・?」と呼びかける。

彼は普通に起き上がり、「ナナドゴブだー」と言う。

私は夢の中でも、彼がこの世にいないってわかってた。

「え、何でいるの。○○はいなくなったんじゃ・・・」って私が言うと、

「それがさー間違いだったらしくて、生き返っちゃった」とあっけらかんと言う彼。


私はいろいろな感情が入り混じる中、嬉しくて嬉しくて彼に抱きついた。

「もうっ心配させないでよ!何でいなくなったのかと思ってた。」みたいなことを私は言っていたと思う。

彼は「ごめん、ごめん」って笑ってた・・・


それから私は1階に降りて、食事の準備をしている母親と妹に、

「彼が生き返ったんだ!だから彼の分も食事作って」と言った。

2人とも「わかったよー。良かったじゃん。何がいいか訊いておいて。」と言った。

・・・ノリが軽いな。だからこそ夢なのか。


それから部屋に戻っていろいろなことを話したと思う。

内容ははっきり覚えてないけれど。

ただ、「あとで○○のご家族にも連絡しなきゃねー」と話していたことは覚えてる。


そしてここで目が覚めた。

一瞬で現実に引き戻された。

なぜか夢と現実をごっちゃにすることはなく、彼がいないのが現実だとはっきりわかってしまった。


そのせいか、今日は一段と情緒不安定だ。

いつもより多く泣いてしまった。

でも今日も夢に彼がでてきてほしいと思ってしまう。

叶わない願い

もう彼とはこの先の未来を歩むことはできない。

そんなことはこの2ヶ月近く、嫌というほど思い知らされた。

どんなに泣き叫んだって、彼は私の前には出てこなかった。


彼と同じ道を行くことができないのならせめて・・・

もう1日だけ、実体のある彼と一緒に過ごす時間をくれないだろうか。

お互いの名前を呼んで、抱きしめ合って、いろいろなことを話す。

そんな時間が欲しい。

彼に伝えたいこと、訊きたいこと、たくさんある。

そして彼の気持ち、本心を彼の口から彼の言葉で聞いてみたい。

私のエゴなんだろうけど。


むちゃくちゃすぎる。

絶対に叶わない願い。

でも切望してしまう。


「もしその願いが叶ったら、もっと会いたくなるよ」って親は言う。

でも私はもう一度彼の気持ちを聞け、彼に触れることができたら、この世界でも頑張って生きていこうという気持ちが増す気がする。