いつかあなたに逢いたい

2015年12月に6年付き合っていた最愛の彼を喪いました。
正直どう生きていったら良いのかわからないまま・・・今を過ごしています。

彼のモッズコート

多分2012年のクリスマス近く。
お互いのプレゼントを何にしようかと話していた。
彼は最初悩んでいたようだが、しばらくして冬用のコートが欲しいと言ってきた。
今まで彼は冬にグレーのジャケットを着ていたが、長年着ているせいか裾が車椅子に擦れて解れかけていたり、色も少し薄くなっていた。


2人で店をまわり、あーでもないこーでもないと言い合うのは楽しかった。
私は彼に似合いそうなものを片っ端から選んで、「これも、あれも着て!」と言ってたくさん試着させた。
「ちょ、ナナドゴブ。こんなに一気に無理無理!落ち着いてー」と彼が少し困りながらも嬉しそうに笑っていたのが印象的。
いろいろ試着した結果、モスグリーンのモッズコートを彼にプレゼントした。
そのコートを見た瞬間、あ、いいなと思ったし、彼も気に入ってくれた。
そしてそのコートは彼にとてもよく似合っていた。
それからの冬のデートの時は、そのコートを着てくれていたことを思い出す。


そしてそのコートは今は私のアパートにある。
...................................................................................................................


最近は本当に寒い日が続いている。
もう絶対に厚手の上着を着ないと出かけられなくなった。
私もコートは持っているが、ふと、彼のコートを着てみようと思った。
丈はちょうど良かったが、肩幅は大きくやっぱりぶかぶかだった。
身長は同じくらいだったのにな。
彼のがっしりした肩、腕、そしてあの嬉しそうな笑顔を思い出して、少し寂しくなった。
でも、プライベートの時は彼のコートを着よう。
そうだ、今度のお墓参りで着ていこうかな。

×

非ログインユーザーとして返信する