いつかあなたに逢いたい

2015年12月に6年付き合っていた最愛の彼を喪いました。
正直どう生きていったら良いのかわからないまま・・・今を過ごしています。

図書館

図書館は彼とよくデートした場所の一つ。
本を読むため・・ではなく勉強するため。
付き合い始めた当初は私は学生、彼も就職にむけての勉強中だったので、試験が近づいた時は図書館デートをした。


でも、たいてい彼の方が最初に飽きていた。
小声で「ねぇナナドゴブ・・どこかに遊びに行かない?」と。
・・いやいや今日は勉強する日じゃなかったのか。さっき始めたばっかりだよね?なんて言うと、「だってせっかくナナドゴブと会えてるのに・・」なんてしょんぼりしていた。
結局それに負けて(笑)、図書館に行っても勉強するのはせいぜいで2時間か3時間くらいだったな。
2人とも勉強しなきゃ・・でも会いたい・・そして会ったら遊びたくなる、という誘惑に勝てなかった。


でもお互いに面白いと思った本を教えあったりだとか、図書館にあるレストランで美味しいケーキを食べたりだとか、なんだかんだで図書館も楽しかったな。
勉強はどこいったって感じだけれどね。
あと、彼は何かを覚える時声に出す癖があったな。
なので勉強する席は、人がいるところからちょっと離れた所にしていたな。
なにより印象的なのは、図書館を出た時の彼の開放的な顔。
”はぁ~やっと抜け出せた。これからどこ行こうかな♪”という思いがまんま顔に出ていて、思わず笑ってしまったことを覚えている。

気分転換(2)

今日。
仕事を無理やり半日できりあげた。
そして午後からは有給を使い、前から見に行きたかったコスモス畑に行って来た。
コスモスは好きな花ベスト3くらいには入るので、ずっと見に行きたかったのだ。



到着すると、あたり一面にコスモスが咲き誇っていた。
自分の背丈と同じくらいなので、コスモス畑に入ると
本当に、綺麗。
満開で、むしろ散りかけのような感じも情緒深い。
平日だったから人も少なく、ゆったりと見て回ることができた。
花の匂いを胸いっぱい吸って、心を落ち着けることができた。


彼がいる場所もこんなところなのかな?とふと思う。
いろいろな花が咲いている場所。
きっとここよりずっと綺麗なんだろうな、と思う。
どなたかのブログで、故人の周りには今まで供えた花がそのまま咲いている・・なんて話も聞いたことがある。
私が今まで供えた花が彼に届いていたら嬉しい。



コスモス畑を見た後は、新しく出来た雑貨屋さんをぶらぶらした。
ここ最近、ストレスが溜まっていたけれど、何とかリセットできた気がする。
たまにはこうやって休みをとって、自分自身の楽しみのために使わないとな・・なんて思った。
次休みが取れたときはどうしよう。
話題のカフェに行ってみようか、隣街で買い物でもしようか、映画でも観てこようか、と密かに楽しみにしている自分がいる。

料理

手料理を作る。
これも彼が一人暮らしを始めてからやったこと。
それまではお互い実家暮らしだったので、せいぜいで私がお菓子を作って持っていくくらいだった。


彼の部屋で最初に何を作ったのか、実ははっきり覚えていない。
肉料理とか・・そんな感じだった気がする。
それよりも彼の方の印象が強かった。
だってずっと落ち着きなくそわそわしていたから。
料理を作っている私の周りをそわそわ、そわそわ。
時折ニコニコしながらこちらを見ている。けっこう緊張した。
そして唐突に「彼女が台所に立ってるっていいよね♪」なんて言い出して、私は持っていたお皿を落としそうになった。動揺して。
家庭的な一面が見られて嬉しかったのだそうだ。


その時の料理はよくも悪くもなかったと思う。実に普通。
でも彼は想像以上に美味しい、美味しいって言いながら食べてくれていたっけ。
これからも料理を作って欲しいな、なんてプロポーズもどきの言葉も貰ったっけ。
うん、その言葉に舞い上がっていたな。
もちろん、そのつもりだったし。
ただ私の料理は本当に普通、という言葉がしっくり来るので、もっと料理の腕を磨いておけば良かったな、とかこれだけは誰にも負けない、という料理を持っておけば良かったな、と思ったりもした。
まぁ、これから上達していけばいいかな・・なんて思っていた。
そんな時間はなかったのだけれどね。


反対に彼の手料理をご馳走になったこともある。
彼はもともと器用なので、手が不自由なのに包丁の使い方は私より上手だったな。
彼の料理は・・特に煮物系が絶品だった。
きちんと味が染みこんでいて、噛めば噛むほど美味しかった。
時々、デザートとして牛乳プリンを作ってくれたっけ。
市販のものより素朴な味で、甘さ控えめだったけれど好きだったな。
こうして振り返っていると、やっぱり彼の方が女子力高い・・orz


あのままいけば、彼は私よりも料理が上手くなっていたんじゃないかと思う。
そんな彼の料理を食べてみたかったな・・と時々思う。