嫌な自分と向き合う
彼と死別してしばらくは・・。
彼を喪った悲しみだけに没頭していられた。
変な言い方だけれど。
身を切られるような辛さだったけれど、ぎゃあぎゃあ泣き叫んでいたけれど、それだけに集中していられた。
今は少し違う。
彼を喪った悲しみを自覚する時、そこには別の感情もついてくる。
自分への嫌悪感が。
『何で彼がいないのに自分は頑張らなきゃいけないんだろう』
『どうして未来に希望もないのに進まなくちゃいけないの』
『何で皆は好きな人と当たり前のように結婚できてるんだろう』
『私はそれができなかったのに』
他人への嫉妬、羨望、嫌な感情が溢れてくる。
そんな自分に嫌気が差す。
周りの人だって様々な悩みや痛みを抱えているのだと思う。
中には私なんかじゃ想像もつかない苦しみを抱いている方もおられるかもしれない。
それでも表面上は、皆普通に振る舞っている。
なのに自分は・・自分のことだけしか考えてなくて。
自分の中で巻き起こる負の感情を処理しきれずに、周りに当り散らして。イライラして。
情けなくなってくる。
そんな自分が嫌で涙を流すこともある。
彼を想ってじゃない。完全に自己憐憫の涙。
そんな自分が嫌になって・・の無限ループ。
自分ってこんな人間だったっけ?とも思う。
前の私はもっと素直(?)でポジティブに笑っていた人間のはずだった。
でもそれは自分が満たされていたからなんだろうな。
だとしたら、こっちが本性なのかもしれない、自分の。
彼は私を愛してくれていた。
だから彼がいなくなった時、せめて彼が好きでいてくれた自分でいようって決めていたのに・・私はそれすらもできないのか。
そんなことも最近思っている。
こんな嫌な自分とどう向き合うか、どう変えていくか。
それが今後の課題かもしれないな、自分の。
並大抵の覚悟じゃ克服できなさそうな課題だけどね。