いつかあなたに逢いたい

2015年12月に6年付き合っていた最愛の彼を喪いました。
正直どう生きていったら良いのかわからないまま・・・今を過ごしています。

今日、患者さんへご家族が差し入れを持って来られているのを見た。
真っ赤な、とても美味しそうな苺。
それを見て急に苺が食べたくなって、買ってきた。
真っ赤に熟れている紅ほっぺ。
一つ食べてみるとやっぱりとても美味しい。
彼にも供えた。
彼にもこの美味しさが伝えわっていたらいいのに。

苺を買うまでの間、いろいろなことを無意識に考えてた。
そういえば今は苺が旬だっけ、とか今日の買い物はカードポイントが〇倍つくからこのスーパーにしようとか、苺が終わったら次は何が旬かな、それも食べたいなとか。
どれも私が未来を生きることが前提。
不思議だ。
死別した直後は未来なんて考えてすらいなかったのに。
生きること自体嫌だったのに。
日常生活の全てを仕方なくこなしていたのに。
今は未来の自分のために、あれこれ考えている。


いや、前からわかっていた。
自分が未来のことを日常的に考えているのを。
でも少し前まではそんな自分が嫌いだった。
彼のいない未来を生きたくない、と思っているのにどうして自分はこんなことを考えているの、と。矛盾しているじゃないか、と。


今だって彼のところにいけるのであればいきたいし、会いたい思いは変わらない。
なのに独りの未来を生きることを考えるのは、確かに矛盾している部分もあるんだと思う。
矛盾している自分でもいいのかなって、美味しい苺を食べながら思った。
私は機械じゃない。気持ちは揺らぐし、自分の気持ちの全てが同じ方向に向かってるわけじゃないんだと。
そう思ったら、自分のことも少し赦せそうだ。



苺と言えばもう一つ。
実家の近くに苺パフェがとても美味しいカフェがある。
そこは苺をふんだんに使っており、甘すぎないのだ。
彼とも行ってみたいと思ったが、入り口に階段が数十段あるのでとても無理だった。
今、例えば私が行ったとして、彼は私の味覚を通して味わえるのだろうか。
もしそれが可能なら、いくらでも食べに行くのに。

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