他愛無いこと
彼がいなくなった直後は「大好き」とか「愛してる」とかそんなことを伝え合いたい、なんて思っていた。
今もそれは変わらない。
でもそれに加えてもう一つ思うことがある。
他愛無い話をしたい、ということだ。
彼がいた時は当たり前のようにしていたこと。
「△△というお店のデザートがおいしかった」とか「仕事でこんな大変なことがあった」とか「家族の誰々がこんなことをした」とか「テレビでこんなおもしろいことをやってた」とか「この前癒される動画をみつけたんだ」とか日常生活をおくる上でみつけた、ほんの些細なこと。
彼と笑いながら、手を繋ぎながらあの頃のように語りたい。
彼がいた時は「あ、そうだ。これも次に会った時彼に話そう」なんて思うことがたくさんあった。そしてそれは今でも変わらない。
6年間の癖はそう簡単には抜けない。
でも今は、彼がいないことを自覚してしまい悲しくなる。
お墓とか写真に向かって話してはいるけれど、彼の反応が返ってくるわけじゃないから。
彼と会えなくなって、話せなくなってもう5ヶ月以上。
なんだかんだでいろいろなことがあった。
仕事でも。プライベートでも。
小さなことから大きなことまで。
彼がいない時間の出来事、思い出が増えていく
周りは確実に変わってきている。そして私も。
数ヶ月前はこんなことは考えられずに、ただ会いたい一心だったもの。
やっぱり話したいなぁ。彼の声が聴きたいなぁ。
1日1回、数分でいいから化けて出てくれないかぁなんて無茶なことを考えてしまう。