バレンタインデーの思い出(1)
私たちがつき合い始めたのが2010年1月24日。
初めてのバレンタインデーは3週間後だった。
当時、彼の好みもあまりわかっていなかったので、「何を作ろう。どうしようか。」と思い切り悩んだ記憶がある。
思い切って訊いてみても、「甘いものは好きですし、ナナドゴブさんの作る物なら何でも良いですよ♪」と言われる始末。←(当時はまだ敬語だった)
悩んだ末、チョコチップクッキーを作ることにした。
以前作った際、家族や友人にも評判が良かったので、多分まずくはないだろうと思ったからだ。
渡すと彼は予想以上に喜んでくれ、なんとその場で食べてくれた。
すると食べながら無言になる彼。
よく見ると涙ぐんでいる。
ヤバい!!好みに合わなかったか?不味かったか?無理して食べてるんじゃないか!?と思った私は慌てて、「○○さん、無理しなくていいですよ~」と言った。
すると彼は笑いながら、「いやいや、美味しいですよ!この涙は違うんです。ちょっとアレルギー(?)がありまして・・・」と今から考えると、無理な言い訳をする彼。
ただ、当時バカ単純だった私は、「そっかーなら良かった」と勝手に納得した。
つき合ってもう少し経ってからこの時のことを訊いてみると、感激のあまり涙ぐんでしまったらしい・・・そしてそれを誤魔化すために嘘をついたんだとか。
可愛いじゃないか!!!と笑ったら、彼は拗ねてしまった。
でもそれ以来、毎年バレンタインデーはそのクッキーをリクエストされるようになった。
今年も作るつもりだったんだけどな。
日曜だったし、デートもしたかったな。
クッキーを食べて「おいしい!!」と言って笑ってくれる彼はもうどこにもいない。
切ないなぁ・・・