ハレー彗星の話
※いきなり何の話だ?と思われるかもしれません
今日は週明けだけど、久しぶりに早く帰ることができた。
外に出るとちょうど昼から夜にうつろいゆく時間。
黄昏時。
空には一番星が瞬いていた。
そんな時、ふっと甦ってきた彼との会話。
「一緒にハレー彗星が見たいね」
彼にそう話していた記憶。
私は幼い頃から宇宙の写真を見たり、星を観るのが好きだった。
小学生の時の自由研究のテーマも毎年宇宙にしたほど。
そのことを彼に話していたときに出た言葉。
「一緒にハレー彗星が観たい」
ハレー彗星は75~6年に1回、地球に接近する。
前回地球に接近したのは1986年。彼が生まれた年だ。
私は生まれていなかったので写真でしかみたことがないが、その美しさに圧倒された。
ぜひ本物を観たいと思った。
次に接近するのは2061年。
彼が75歳、私が72歳の時のはずだった。
「げっ、俺らその時そんな歳になるのか。もうちょっと前に観たいな。それ。」
なんて彼が言ってたっけ。
「仕方ないじゃん。前回接近したのが〇〇が生まれた年なんだから。一緒に縁側でお茶でも啜りながら観ようよw」
って私も返してたな。
・・そんな年まで一緒にいたかったな、彼と。
仲の良い老夫婦になりたかった。
彼とならなれると思った。
もう、無理なんだけどね。
2061年という途方もない未来を生きたいとは思わない。
ハレー彗星をみるとしたら、空の上の彼と、手を繋いで星空に近い所から観たいなぁ。
それか2人とも生まれ変わって、この世でまた恋人か夫婦として観たいなぁ。
そんな柄にもなくロマンチック(?)なことを考えてしまった。
それにしても・・
何でいきなりこんな会話を思い出したのかわからない。
別に流れ星が流れているわけでもなかったのに。
やっぱり黄昏時は、あちらの世界とこちらの世界が繋がりやすい時刻だからか。