2年越しのプレゼント
2015年のクリスマス。
私は彼にサプライズでスヌードをあげようと決めていた。
このことは以前の記事にも書いたと思う。
結局、買う前に彼は逝ってしまったのだけれど。
もっと早く買っていれば、せめて棺の中に入れてあげられたのに。
ずっと、ずっと後悔していた。
だからいいスヌードがあったら買おうと思っていた。
でも昨年の冬はしっくりくるものがなかったから、結局買えなかった。
でも・・今年の冬はようやくいいスヌードをみつけることができた。
ディープグレーでアラン模様のスヌード。
彼のイメージと違和感なく重なって即購入した。
彼が似合うワインレッドのセーターにもぴったりの色だし、通勤時のスーツにも合わせられる。
彼がこれを身につけている姿が容易に想像できた。
直接手渡しできないのが、何とも切ないけれど。
12月初めにみつけて購入していたのだけれど、何となく今日、クリスマスまではとっておいた。
仕事から帰って夕食を作った後、彼の前にお供えする。
そしてその時初めて、彼の写真の前でスヌードを見せた。
そして彼の写真が入っている写真立てにスヌードをぐるりと巻く。
こうすることで暖かさが伝わるかはわからないけれど、こうするしか思いつかなかった。
お墓に巻いてきても良かったのだけれど・・事情を知らない人からみたら不気味すぎるので辞めておいた。
プレゼントが2年越しになってしまった。
彼はどう思っただろうか。
少しでも・・喜んでくれたらいいのだけれど。
どう思っているかわからない。反応が返ってこない。
改めて寂しいと思う。会いたいと思う。
今日くらい、クリスマスくらい奇跡が起こって夢の中で彼と話せないかな。
夢の中で彼にスヌードを巻いてあげたいなぁ。
そして「ありがとう」ってはにかんでいる彼がみたいなぁ。
そんなことを思ってしまった。