いつかあなたに逢いたい

2015年12月に6年付き合っていた最愛の彼を喪いました。
正直どう生きていったら良いのかわからないまま・・・今を過ごしています。

曖昧な立場

再び続き。あの時のこと。



実家に向かって車を走らせている途中。
やっぱり何の感情も湧かない。
涙さえ、出てこなかった。
途中、スマホが鳴っていたのでコンビニに車を停めた。
母からだった。
着信の時間からそんなに経ってなかったので折り返す。


母「いつ頃帰ってくるの?」
私「今向かっているよ。ただ斎場にいる彼に会ってから帰るから」
それからお通夜、葬儀の日程のことも話した。
そしてその次の母の言葉に私は衝撃を受けた。
「火葬までは列席しないんでしょ?」
私は思わず「はっ?」と返してしまった。彼のお骨も拾うつもりでいたから。
「どうして?列席するよ!参加するよ!〇〇のお骨を拾うよ!」と思わず捲くし立ててしまった。
母は「いや・・でも一応他人だし・・遠慮しておいた方がいいんじゃない?」と。
その後は軽い言い争いになってしまった。
私もだんだん興奮してきて「参加するって言ってるでしょ!!いいじゃない!!だってこれでお別れなんだよ!!これで・・・」
”最期になるんだから!!”
そう言葉を続けようとして思わず止まってしまった。


最期?最期って何?
彼と私が?
つい10日前までずっと一緒にいようね、結婚しようねって笑い合ってたのに?
もう二度と会えなくなるの?
何で?何でこんなことになったの?
本当にもういなくなったの?私はどうしてこんなことを喋っているの?
もうあの大好きな彼を見ることも、聴くことも、触れることもできなくなるの?


そんな思いと彼の笑顔が私の脳裏を駆け巡って。
電話しながらしゃくりあげてしまった。
彼がいなくなって、初めて号泣したのはこの時だ。
感情を爆発させたのもこの時。


「何で?何でよ?お別れぐらいさせてよ・・・最期なんだよ。〇〇に会えるのが最期なんだよ、何で?何で?・・もう最期なんだよ!」
人目も憚らず泣きながら、母に向かって”最期”と”何で”をひたすら連発していた。
正直意味不明だったと思う。
多分、軽い錯乱状態になっていた。
溢れ出てくる初めて感じる感情に対して、どう対処したらいいのかわからなかった。
電話の向こうで母が慌てているのがわかった。
母「わかった。わかったから。泣き止んでからこっちに来なさいね。」
私はそれ以上喋らず電話を切った。
そしてしばらく泣いていた。



あの時、初めて”彼女”という立場の危うさを知った。
どんなに愛し合っていたしても、所詮は他人。
客観的に家族と同等の繋がりだと証明するものは何もない。
日常生活上だったらそれで何の問題もないのかもしれないけれど、こんな非常事態だと話は別だ。
どんなに最期まで傍にいさせてほしいとお願いしても、彼のご家族から拒否されたら、私はもう立ち入る権利なんてないのだ。
正直、納棺される彼をみていなかったら、彼のお骨を拾わなかったら・・
私が彼の死を自覚するのはもっと遅かったと思う。
何ヶ月も、下手したら今も、フラフラと彼を探しまわっていたかもしれない。
幸い、私は彼のお骨も拾わせていただけた。
彼のご家族には本当に感謝してもし足りない。

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