いつかあなたに逢いたい

2015年12月に6年付き合っていた最愛の彼を喪いました。
正直どう生きていったら良いのかわからないまま・・・今を過ごしています。

ただただ淡々と

昨日の続き。あの時のこと。



病院を出て車に乗った後、すぐに父親に電話した。
2コールくらいですぐに出てくれた。前日に危篤だと話はしてあったから、もしかしたら私からの連絡を心配しながら待っていたのかもしれない。
今ならそう振り返られるけど、当時はそんなことに気づく余裕なんてなかった。
やけに早いな、なんて思っただけだ。
「さっき、亡くなったから。」とだけ言った。
父親は「そうか・・お疲れ様。」とだけ返してくれた。
多分、何て声をかけたらいいかわからなかったんだと思う。
「とりあえず今日、そっちに帰るから。母さんにも伝えておいて。」
私はそう言って電話を切った。
彼の実家と私の実家は結構近い。
彼の実家に近い斎場であれば、実家からの方が行きやすい、そう思ったのだ。


アパートに帰り、実家に帰る準備をしてその後一旦職場へ向かった。
数日休むことになるだろうから、簡単な引継ぎをしに午前中だけ出ようと思ったのだ。
変な責任感だけ、そこにはあった。
職場につき、朝の他職種カンファレンス(会議)の場所に行く。
そこで先輩とお会いした。
先輩は私の顔を見るとかなり驚いた顔をされた。
今日は来ないと思っておられたのだろう。
「ちょっと!来て大丈夫なの?彼は?」と先輩。
「今朝、永眠しました」と答える私。
「はっ!?」と先輩。何か言いた気に口を開こうとしたが、会議が始まったので一旦会話は途切れた。
会議の内容を必死でメモしながらも、全く頭には入ってこなかった。


会議が終わった後、先輩と少し話をして2時間ほどで帰ることになった。
午前中はいる、と話したが、
「ほとんど寝てないんでしょ!?少しでも休みなさい!」と言われたので、ありがたくお言葉に甘えることにした。
本当に私は周りの人に恵まれている。
思い返すたび、いつもそう思う。


職場からもう一度アパートに帰った後、少しだけ仮眠をとることにした。
これから実家までそれなりの距離を運転する。
万が一、事故でも起こして彼の葬儀に出られなくなったら大変だ、なんて考えていた。
1時間くらいで起きるつもりだったが、思ったよりも疲れていたらしく目が覚めたのは3時間後だった。
やってしまった・・と思いながらスマホを見ると、お義姉さんから留守電が入っていた。
お通夜、葬式、それぞれの時間と、どこの斎場でやるかの連絡が入っていた。
彼のご家族は一睡もせずに準備をしていたのに・・と本当に申し訳なくなった。
私は慌てて準備したものの最終確認をし、彼が安置されている斎場へ向かった。



これは後から聞いたのだが、父に電話したときも、先輩と話をしていた時も、私は淡々としゃべっていたと言う。
感情を抑えている様子ではなく、呆然としているわけでもなく、ただただ淡々と。
先輩からは「ものすごく冷静にみえた」とまで言われた。
・・冷静だったわけじゃない。多分実感できていなかっただけ。
彼がもういないことを。
目の前で起きていることが、自分の身に起こっていることだと信じられなかっただけ。
彼の死を誰かに告げる時も、物語を読んでいるような、映画の内容を誰かに伝えているような、そんな感覚だった気がする。
この時も・・私の感情は戻っていなかった。
心が追いついていなかった。

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