昨晩みた彼の夢
昨日は家へ帰ってから夕食も食べずに速攻で寝た。
最近とても疲れやすい。
落ちた体力を何とかせねば。
そして彼の夢をみた。
夢の中で、彼は外傷性くも膜下出血を起こしたけれど、何とか退院し実家に帰ったという設定だった。
ただ全失語と麻痺がかなり残っている、と夢の中の自分は認識していた。
彼の実家に着き、ドアを開ける。
そこには車椅子に座った彼がいた。
表情は乏しかったけれど、目はしっかり私を見ていた。
「◯◯~デートしよ!」
そう言って彼の車椅子を押そうとした。
すると彼は私の方を向き、「ナナドゴブ」と言ってぎこちなく微笑んでくれた。
私は夢の中で興奮し飛び上がった。
今思うとよくこの時目覚めなかったと思う。
◯◯が私を呼んでくれた‼笑ってくれた‼
もうあまり喋らないと聞いていたのに!
その後彼のご両親が、「両側から支えてあげたら、自分でトイレも行けるようになったんですよ」とおっしゃっていた。
ちなみにこれは現実では絶対にありえないことだ。
でもその時の私は疑うことなく信じた。
『なんだ、身体の状態もむしろ以前よりいいじゃん。やっぱりすごいよ◯◯は。以前お世話になった福祉施設の人とか訪問看護の人とか、今の彼をみたら驚くだろうな』と考えた。
そして私は一旦車に戻り、準備をしている所で目が覚めた。
一瞬で現実に引き戻される。
悲しくはなるけれど、この感覚にももう慣れた。
一年前の自分だったら泣き叫んでいたに違いない。
どういう意味の夢なんだろう。
あったかもしれない未来?
でも有り得ないことも夢の中ではあったので、やっぱり願望か。
彼は現実では車椅子だった。
そして最後、脳出血で目覚めたとしてもさらに障害が残ると言われた。
せめてあちらの世界では、何の障害もなく自分の脚で走り回れているといいな。