「平気なフリ」という仮面
今日一日で、気持ちは上がったり、下がったりを繰り返していた。
別に上がらなくてもいいから、平坦に平静になれたらそれでいいのに。
上手くいかない。
仕事で予想外のトラブルは今日もあった。
正直イライラしたり、泣きそうになったりしてしまう場面もある。
それを隠してにこやかに振舞う。
予想外のことに対処できるようにもなった。
でも全部終わった後は、どっと疲れが身体にくる。
まだまだだなぁ。
やっぱり上手くいかないと、くじけそうにもなるし。
仕事中に気持ちの上がり下がりを抑えていると、職場を出た後にいきなり来る。
胸に広がるじくじくとした痛み。
堕ちていくあの感じ。
あぁ、来るな、と思ったらすぐに車に行くようにしている。
そこなら誰もいないから。一人になれるから。
静かな所で気持ちを落ち着けて、収まらない時には泣いてから帰る。
こんな毎日をあとどれくらい続けていったらいいのかな。
彼がいなくなってから、私は周りに本音を言わなくなった。
心配をかけないように「平気なフリ」をした私でいる。
仮面を被っている。
多分、現実の人間関係の中ではこれからもそうしていく必要があるんだろう。
家族や友人の前でさえも。
そうした方が、余計な詮索をされずにすむから。
彼が迎えに来てくれた時、私は初めて泣きながら本音を話すんだろうな。
「ずっと、会いたかった。待ってた。」って。