いつかあなたに逢いたい

2015年12月に6年付き合っていた最愛の彼を喪いました。
正直どう生きていったら良いのかわからないまま・・・今を過ごしています。

信じられない言葉

一昨日の記事の続き。あの時のこと。
今回の記事は少し汚い言葉を使います。




火葬が終わるまでは時間があるので、斎場に戻ることになった。
私は彼のお母さん、お坊さんと一緒にタクシーに乗り、向かうことになった。
私は助手席、後ろの座席に彼のお母さんとお坊さん。
彼のお母さんとお坊さんは何か後ろの座席で話しておられたようだが、私は遺影を持ったまま、ぼんやり空を見上げていた。


しばらくすると、お坊さんが私に話しかけてきた。
「君、いくつなの?」
初めて喋ったにしては馴れ馴れしいな・・なんて思いながら「26歳です」と答えると、次の瞬間信じられない言葉が耳に飛び込んできた。


「そうなのか~。ウチの息子と年齢が同じくらいだな。良かったらウチに嫁に来ないか!?」


・・・・・・・
・・・・・・・・・・何言ってんだ、コイツ。
しばらく思考が停止した後、私が最初に思ったことがこれ。
ここは怒ったり泣いたりするべきなんだろうが、感情が追いついていなかった。
人って自分の理解や予想の範疇を超えることを言われた時、フリーズしてしまうってことを、身をもって経験したよ。
彼のお母さんもお隣で唖然とした顔をしていた。


しばらくすると、ふつふつと怒りがわいてきた。
怒鳴ってやりたかった。ふざけんなって。
でもぐっと堪えた。そして何とか言葉を振り絞った。
「それは無理です。私は〇〇さんのことを愛していますから・・・」
そう言いながら泣いてしまった。
悔しかった。こんな奴の前で泣くなんて。
そしてこんな奴がお坊さんをやっていることが信じられなかった。
こんな奴が彼のお経を読んだのか。
悔しかった。ムカついた。


私の言葉を聞いた奴は慌てたように「いや、今すぐとかじゃないからね!」なんて言ってたような気がするけど・・・
そこじゃないだろ!!!
あんたがお経を読んだ故人の恋人にかける言葉か!?
別に慰めろとか言うつもりはないけれど、もうちょっと人の気持ちを想像しろ!
いや、むしろ黙ってろよ!
100歩譲って”前を向いてほしい”という意味で言っているのであっても、もう少し言葉のチョイスとタイミングを考えろ!
私の(おそらく)倍以上は生きている癖に、相手の立場にもたてないのかよ!!
というか1mmも相手の気持ちを考えることが出来ない癖に、よくこの仕事が勤まっていたな、このクソ坊主!!!
・・・等々、ここには書けないような言葉も駆使して心の中で罵倒していた。


幸い、それ以上は話しかけられることもなく斎場に到着した。
そして彼のお母さんからはこちらが恐縮するくらい謝られた。
お義母さんは何も悪くないのに。



彼と死別してからいろいろな言葉をかけられたけど、頭が沸騰しそうなくらいムカついたのはこの時だけだ。

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