いつかあなたに逢いたい

2015年12月に6年付き合っていた最愛の彼を喪いました。
正直どう生きていったら良いのかわからないまま・・・今を過ごしています。

彼の顔を見て、遺影を持って

前回の記事の続き。あの時のこと。




斎場から弔問客がいなくなり、棺の周りに彼のご家族と親族が集まった。
私もその中に入れていただく。
彼の棺の顔の部分が再び開けられた。
花を入れるために。
斎場の方が順番に花を配っていく。
私の番。
彼の顔の左側にそっと花を置いた。左側は私の定位置。
”ねぇ何で起きないの?何か反応してよ・・”
そんなことを思っていた。
彼は相変わらず目蓋を閉じたまま。
眠っているような・・とよく言うけれど、彼もそうだった。
表情だけ見れば、相変わらず寝ているように見えるだけ。
でも、生気は感じない。
彼はそこにはいない。
彼の姿形なのに、”彼”はいない。
上手く言えないけれど、そんな感じを受けた。


でもこの頃にはもう、涙も出なかった。
ただ、ひたすら彼の顔を覚えることに徹していた。
”もう、見られなくなる”
そんな思いだけはずっと頭の片隅にあった。


全員が花を入れ終わり、他に何か棺に入れるものがないか、斎場の人が確認した。
その後、棺を男性6人がかりで抱え霊柩車に運んだ。
火葬を・・するために。
その時お義姉さんに「ナナドゴブちゃんがこれを持って」と遺影を渡された。
流石にそれは・・と辞退しようとしたが、
「いいの。弟の葬儀だから・・弟が喜ぶことをしてあげたいの」と言われ、それ以上は何も言うことができず、彼の遺影を持った。
霊柩車にお義父さんと私が乗り込む。
彼が隣にいた。
霊柩車のクラクションが鳴らされ、発車する。
見送りの人たちが合掌しているのが見えた。
私はそれを・・ただぼんやりとみつめていた。


ドラマとかで観る光景。
それを自分が体験しているなんて、信じられなかった。
一線離れた場所からその風景を観ているような錯覚に、一瞬陥った。
紛れもない、現実なのだけれどね。

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