いつかあなたに逢いたい

2015年12月に6年付き合っていた最愛の彼を喪いました。
正直どう生きていったら良いのかわからないまま・・・今を過ごしています。

彼のこと(2)

彼のこと。まだまだたくさん書きたい。
この記事で書いていないこと。
2年9ヶ月経って新たに気づいたこと。
書いていこうと思う。


彼は痩せていればかなりイケメン(しょっぱなから失礼な)
昔の写真を見て、驚いたのを覚えている。
私と出会った時は、すでに顔が丸かったっけな。
でもあの柔和な顔が私は大好きだった。
彼は猫が大好き。そしてゴキブリが大嫌い。
実家で猫を飼い始めようと言ったのが彼。
そしてゴキブリと格闘した時、女子みたいな悲鳴をあげて逃げ惑っていたっけ。


自分ではポーカーフェイス!なんて言っていたけど、考えていることとかその時の感情とか、ぱっと見たらけっこうばればれだった。
いつも指摘したら、目を白黒させていたっけ。
あーあと、ナナドゴブをエスコートするから!なんて言って、いつも空まわりしていたのがおもしろかったな。
俺、一応年上だからリードしたい・・なんて落ち込んでいる様子が可愛かった。
そして弟気質があるのか、よく甘えてくれたりもしたっけ。


あとは、彼は相手のいいところをちゃんと見ようとする人だった。
どうしても人間、短所が目につきやすい。
癖の強い人でもちゃんと相手のいいところをみつけて、それに合った言葉かけができる。
文字に起こすと簡単そうにみえるけど、そう簡単なことじゃない。
そういう所は本当に尊敬していた。
あぁ、そういえば普段はそんなに歳の差を感じなかったのに、時々ひどく大人びて見えることがあったな。
相手の全てを受け入れて、悪い所も赦せているような、本当に器の大きい人だったからだろうな。
そんな人の彼女になれて、本当に良かった。


彼のこと。
本当はまだまだ書くことはたくさんあるのだろう。
でも記憶が改竄されていることもあるし、薄れていることもあるんだろう。
残念だけど。
最初に彼のことをブログに書いた時、もっともっとたくさん書けばよかった。
ちゃんと記録として残しておけばよかった。
あの頃は辛すぎて、記憶にすら目を向けることができなかった。
記憶が想い出に変わりつつある今、穏やかに振り返ることはできるようになったけれど、それじゃ遅かったかな、なんて後悔している。


でも彼が最高の男性だったことは忘れない。絶対に。

もしも1日だけ・・

もし彼と1日だけ再会できるなら、どんなデートをするか。
そんな風に考えたことがある。
行きたかった場所に2人で行ってみるか。小旅行をしてみるか。
でも最近、それもいいだろうけど、もし会えるのだとしたら普通に過ごしたいと考えるようになった。


彼のあのアパートの部屋で。
二人でごろごろしながら過ごしたい。
離れていた時のお互いのことや他愛もない話をして。一緒に作った料理を食べて。
一緒のテレビを観て、笑って。
家族のような時間を共有して。
そして時間になったら、笑って見送りたい。
最期の時言えなかった、”ありがとう。幸せだったよ”って言葉も添えて。
結局、なんだかんだでこんな時間が一番幸せだったしな。
もちろん、叶うはずのないただの妄想なのだけれど。


彼は最期だとわかっていたら、私にどんなことを伝えたかったのだろう。
時々、そう思って切なくなる。
彼が何を伝えたかったか、そして何を伝えたいのかだけでもわかったらいいのにな。

最初に弱さをみせてくれた時

彼と私が付き合ったのは2010年1月。
その時は2人とも地元にいたので毎週のようにデートしていた。
ちょっと手を繋いだだけでドキドキしていたな、あの頃は。


2010年2月の終わり頃。その日は自宅でぼんやりしていた。
すると彼からのメール。
『ごめん。急だけど明日会える?』と。
次の日は平日だし、急に誘ってくるなんて珍しいな。何かあったのかな?なんて心配しながらも承諾した。


次の日。平日なので夕食を一緒に摂る。
最初、ものすごく口数が少なかった彼。
でも意を決したように、仕事が体調のせいでなかなか上手くいかないこと、ご両親ともあまり上手くいっておらず、自暴自棄になりそうになっていること。
そんなことを話してくれた。
彼は泣きそうな顔をしていた。でも上手く泣けない、とも。
私は話を聴くことしかできなかった。


帰りの車の中で。
「ごめん。ナナドゴブさん。こんな話をしてしまって。でもふっとナナドゴブさんの顔が頭に浮かんで。話をきいてほしくなってしまった。」
彼が私を頼りにしてくれたこと、本当に嬉しかった。
だから素直にそう伝えた。
すると彼はありがとう、と静かに言ってキスしてくれた。
ちなみにその時、初めて彼とキスをした。
私は帰り道、この人の支えになりたい、これからもずっと一緒に生きていきたい、なんて思ったことを覚えている。


ちなみに彼はこの後、何度か私の前で涙を見せたがあまり感情的には泣いていなかったな。
自分の感情を思い切り出して欲しくて、泣いてもいいよ、とは伝えていたのだけれど。
やっぱりあまり上手く泣けない、なんて彼は言っていた。
いつか思いっきり泣いて、彼の中の負の感情を素直に出して欲しいと思っていた。
あちらでは、そんな感情もちゃんとだせていたらいいのにな。