私が今、知りたいのはこれだ。
絶望をどう乗り越えたら良いのか。
”彼にはもう二度と会えない”
この現実を直視したら多分私は発狂してしまう。
なので頑張って考えないようにしている。
それでも頭のスミではわかっていていつも泣いてしまう。
最近ふと思う。
彼も怪我した時、同じような気持ちだったのではないかと。
彼は10年近く前、転落事故で二度と自分の足で歩けなくなった。
その時の絶望感は想像すらできない。
”二度と歩けない”
”二度と会えない”
絶望の種類は違えど、自分の努力ではどうにもならないという意味では共通だ。
私が彼に出会ったのは、転落事故からしばらく経ってからのこと。
その頃彼はある程度リハビリも終わっていて、体力的にはまだまだだったけれど、自分のことは自分でほとんどしていたし、車の運転もしていた。
ほとんど寝たきりの状態からそこまで回復するには、想像を絶する努力があったに違いない。今でも尊敬している。
彼は”もう二度と歩けない”という絶望感の中、何を糧にして頑張ったのか。
どのような気持ちの変化を経て、前向きになったのか。
事故のことや入院中のことは、彼がつらそうだったから断片的にしか聞かなかったけれど、もっとちゃんと聞いておけば良かったかな、と今になって思う。
そうすれば今の私の絶望感を打開する、突破口になったかもしれないって思うんだ。
彼の強さをいつか自分も身につけたいな。