いつかあなたに逢いたい

2015年12月に6年付き合っていた最愛の彼を喪いました。
正直どう生きていったら良いのかわからないまま・・・今を過ごしています。

月が綺麗ですね

今日、本当に何となく・・
彼からのメールを読み返していた。
つき合い始めたばかりのころのもの。
その中の一つに『ナナドゴブさんの隣だと月がとても綺麗ですね』と彼が最後に添えて送ってくれたメールがあった。


”月が綺麗ですね”
明治時代、夏目漱石がI love youを日本語に訳した時の言葉。
それ以来この言葉には、愛の告白の意味も含まれるようになったとか。
彼はその言葉を私に贈ってくれた。


そこで『時が止まってほしい』とか『死んでもいいわ』とか、私も文学的な返事をしたら格好良かったのに。
私は何とそこで『えぇ、本当に綺麗ですね』と送ってしまったのだ。
・・・はい、教養がないのが丸わかりorz
そして『月だけじゃなく、星も綺麗で好きなんですよ』と何と自分の趣味の話に持っていく始末・・
馬鹿だ。阿呆だ。
よくこの時彼は幻滅しなかったな、彼ってスゴい!!なんて別の意味で感心してしまった。


一応言い訳すると、当時後から読み返してその時気がついた。
顔から火が出るかと思うくらい恥ずかしかった。
彼からの『愛してる』って言葉を悪気なくスルーしてしまったことと、そんな言葉を受け取ったことに。
彼が初めてつきあった人だったから、そんな言葉を言われるのももちろん初めて。
顔が火照って心臓がバクバクするほど恥ずかしかったけれど、柔らかく温かい気持ちが心や身体を満たしていったことを覚えている。


6年間つきあって。
彼から「愛してる」ってストレートに言われることが圧倒的に多かったけれど、たまに「月が綺麗だね」って言ってくることもあった。
そんな時、私は「うん、本当に綺麗だね。〇〇の隣だと何倍も」と返していた。
これが返しとして正解かはわからない。
でも私なりの精一杯の”愛してる”って気持ちをつめていたつもりだ。

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