緑色のペディキュア
私は普段マニキュアはつけていない。というより職業柄つけることができない。
でも足の爪に塗るペディキュアは、社会人になった頃からやっていた。
私は緑色のペディキュアをしていた。
真緑じゃなくて少し青色がかった緑色。私の好きな色だ。
服とか小物とかでも私はよく青がかった緑色を選ぶ。
でもこのペディキュアの色は彼以外には不評だった。
「何か足にカビがはえてるみたい」とか「え・・その色あんまり見ないね」とか「海草みたい」とか。
自分では気に入っていたのでとても凹んだ。
彼に見せた時、何て言われるかなと正直びくびくしていた。
でも彼は「綺麗な色だね。ナナドゴブっぽい」そう自然に言ってくれた。
本当に嬉しかった。
それからは誰に何を言われようと気にならなくなった。
一番大好きな人に褒めてもらえるだけで、こうも気持ちが違うものなんだなって実感したのを覚えている。
液が一瓶なくなるまで、ずっとその色のペディキュアを塗っていた。
でもなくなって新しく買おうとしたら、お気に入りの色がなくなっていて、何となくその色以外塗る気になれなくて、ペディキュア自体辞めてしまっていた。
この間・・メーカーは違うだろうけど似た色の液を見つけることができた。
久しぶりに・・塗ってみようと思う。
あの時と同じように綺麗だねって言ってくれないかな。