あの時から
2015年の1月3日。
ちょうど今ぐらいの時間。
彼は寒空の中、文字通り這いずって自分のアパートに入った。
雪も降っていたと思う。
前日の1月2日。
私も仕事が早く終わり、彼も実家の方に寄るということで一緒に夕食を食べたのだ。
そして話し込んで帰るのが少し遅くなってしまったのだ。
私を22時頃実家に送り届け、彼がアパートに帰ったのは23時頃か。
私は何となく胸騒ぎがして、「無事に着いた~?」とメールを送った。
彼からは「今着いた所だよ大丈夫」と返事がきた。
私はそれをみて安心し、「わかったよ、おやすみ」と返信して寝た。
しかし朝起きてメールをみると、私にメールを送ったのは車の中で、その後車椅子への移乗に失敗し落ちてしまった。
地面から車椅子に戻れなかったので、座った体勢のままずってアパートに戻ったと書かれていた。
私は青ざめ、その夜すぐに電話した。
何度も謝る私に、「全然いいよ。ってかナナドゴブのせいじゃないじゃん」と彼はあっけらかんとしていた。
でも私とデートしてあんなに遅くなったせいで・・・とも思ってしまった。
次に会った時、彼の脚には傷が残っていた。
泣きそうになった私の頭を彼が優しく撫でてくれたことは覚えている。
思えばあの時から、彼は体調不良を訴えることが多くなった。
無理させていたんだろうな。
彼は「車椅子になってからの体調不良はいつものことだよ」って言ってたけれど。
2015年はいつもの年以上に何か疲れていた。
でも、たいしたことないと思い込んでしまった。
どうしてもっと気にとめなかった!?
無理をする人だってわかっていたはずなのに。
私は彼女なのに。
車椅子から落ちたのだって、何かの暗示だったのかもしれない。
私がちゃんと気がついていれば、あの11/28の事故だって起きなかったかもしれない。
もっと彼の力になっていたら!
そんな思いが拭えない。