入浴剤
久しぶりにお風呂に入りたくなり、お湯を湯船にはった。
去年の春に買った、桜の入浴剤をいれる。
全身つかりぼーっとしていた時、彼との想い出が甦った。
彼が一人暮らしを始めたばかりの頃。
2年とちょっと前くらいかな。
「ナナドゴブ、これあげる!」
そう言って彼が差し出したのは袋いっぱいの入浴剤。
20個くらいあり、全部種類が違うもの。
「どうしたの?これ?」と私が訊くと、
「親父がもらってきたらしいんだけど、使わないから。ナナドゴブ好きでしょ?こういうやつ。」とのこと。
ありがたくもらった。
そう、彼は入浴剤を入れない派。そして私は入れる派。
彼曰く「実家では入れる習慣がなかったから、なんか変な感じがする。なんかお湯に浸かったー、入ったーって感じがしない」とよくわからない理由(?)を言っていた。
「そんなもの?でも香りとかするとリラックスできるよ」なんて私が言っても「そんなもんか~?」と生返事。
一緒に暮らしたらお風呂入る時どうしようか、なんて話もしてたっけ。
その時もらった入浴剤は、袋ごとまだ洗面台の下にある。
半分ほど使ってしまったけど、まだ残っている。
何かもったいなくて使えないな~。