いつかあなたに逢いたい

2015年12月に6年付き合っていた最愛の彼を喪いました。
正直どう生きていったら良いのかわからないまま・・・今を過ごしています。

スペアリブの想い出

3年前の今頃だったと思う。
その頃私は転職したてで、慣れない仕事でへとへとだった。
そんな私を見兼ねてか、彼が私に訊いてくれた。
「ナナドゴブは最近何か食べたいものある?」と。
その時私は「スペアリブー」と答えた。
スペアリブが特別大好物・・というわけじゃない。
その会話の直前に、ある動画で見たスペアリブがとても美味しそうだったからそう答えたのだ。


それから数日後、彼の家へ遊びに行くと、そこにはお皿いっぱいのスペアリブが用意してあった。そして私の好きなデザートも。
彼が作ってくれたのだ。
「初めて作ったから・・自信ないんだけど・・・」と彼。
私は感激してしまった。
早速食べ始める。
本当に本当に美味しかった。夢中になって食べてしまった。
「ちょちょちょ、ナナドゴブ!実は俺の分もあるから・・」なんて言われるまで、無言でがっついてしまった。恥ずかしい。
彼は私の食べっぷりに遠慮したのか、結局全体の4分の3くらいは私が食べてしまったな。悪いことした・・
でもがつがつ食べる私を、彼は嬉しそうな照れくさそうな顔で見ていてくれたことは、ものすごく印象に残っている。


本当に嬉しかった。
スペアリブを作ってくれたこともそうだけど、彼の優しさが。
私を見ていてくれたこと。喜ばせてくれようとしたこと。
それが伝わってきて、涙が出そうだった。
あぁ、愛されているんだなって実感した。
スペアリブは彼の愛情が感じられた、想い出の料理として記憶に残っている。



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あれから何回か、自分でスペアリブを作っている。
いつかの月命日にも作ったと思う。
でも、あの日彼が作ってくれたスペアリブの美味しさには及ばない。

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